「2024年問題」入院患者の受け入れ休止も…労働時間とみなされない「宿直」も増加 難しい「働き方改革」と「医療体制の維持」【news23】|TBS NEWS DIG

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  • Опубликовано: 16 сен 2024
  • 「2024年問題」。物流面での人手不足のイメージがありますが、実は医療の分野でも差し迫った問題となっています。残業時間が実質「青天井」となっていた医師たちにも、4月から上限が課されることになりました。この影響で、入院患者の受け入れを休止した病院も出ています。
    ■「医師の働き方改革」で入院できない患者も
    数年前まで関西地方の総合病院で働いていた30代の男性医師。 休みは週1日しかなく、長時間労働が常態化し、体は悲鳴を上げていました。
    数年前まで総合病院勤務 男性医師
    「命の危険を感じることはゼロではなかった。扁桃炎だったりとか、心臓が痛くなったりとか。その働き方自体に当時は疑問に思わなかったですけど、イライラしていますよね、常に」
    過酷な労働環境を改善するため、4月から始まる「医師の働き方改革」。医師の残業時間が原則として年間960時間までに規制されます。
    ただ、こうした規制により病院が入院患者を受け入れられなくなる恐れも…
    宮城県の石巻市立牡鹿病院。
    入院病床25床を持つ地域にとって欠かせない医療機関ですが、届いた通知には…
    「来月以降、応援の医師を派遣できません」
    実は、この病院に常勤する医師は1人だけ。県内6つ病院から医師の派遣を受け、24時間の診療態勢を維持してきました。しかし、勤務医の残業に規制がかかる4月を前に「応援医師の派遣打ち切り」が伝えられたのです。
    このままでは医師がいない時間帯が生じるため、4月から入院患者の受け入れを休止する見込みとなりました。
     
    利用者
    「入院をしなければならない時、ここ以外の病院は石巻(駅前)に行かなきゃないでしょ。だからね、ちょっと不安ですね」
    別の利用者
    「先生が少ないから仕方がないんじゃないかなぁ、って思いますけど。先生も先生で大変だと思いますよ」
    医療体制の維持と働き方改革の両立は簡単ではありません。
    ■「宿直」は労働時間に含まれず ある医師の一日
    さいたま市の総合病院で消化器内科の医師として働く市原さん。朝9時前に出勤すると早速、外来患者の診察に入ります。
    研修医の指導をしながら患者の処置をしていると、救急からの呼び出しがありました。
    市原医師 
    「もしもし、じゃあこっちで診ます」
    外来や救急の患者の対応、内視鏡による検査など休みなく働き続けた市原さん。午後5時半、ようやく勤務終了の時間を迎えましたが…
    そのまま宿直勤務に入り、翌朝まで働きます。宿直中は救急の患者や入院患者の急変に対応しながら、空いた時間で食事や仮眠をとります。
    市原医師 
    「当直明けで普通に勤務がある日はその日一日働いて帰ります」
    一見、長時間の残業に見える働き方ですが、この「宿直」は実は原則労働時間としてみなされません。病院が「宿日直許可」を取っているためです。
    「宿日直許可」は業務の内容が軽度で睡眠も十分に取れる場合、病院が労働基準監督署に許可を取れば、宿直や日直を「労働時間とみなさない」仕組みです。
    4月から勤務医の残業時間が規制されるのを前に「宿日直許可」を取る病院が増えているのです。
    彩の国東大宮メディカルセンター 藤岡丞院長
    「もちろん宿日直と言っても、病院にいて患者に対応する時間は(労働時間に)カウントされていくんですけれども、(残業時間を)960時間に収めるための、やや方策みたいなところもあります」
    ただ、医師からはこんな本音も…
    市原医師
    「勤務時間も制限しなければ、我々医者の健康も守れないというのはご理解はしていただきたいなと」
    「医療体制の維持」と「働き方改革」ギリギリの綱引きが続いています。
    ■「医師の働き方」と「医療体制」どう両立?
    小川彩佳キャスター:
    働き方改革を進めれば、その結果として救急医療や地域医療などに影響が出てきてしまうかもしれない。ただどちらも犠牲にするわけにはいかない。本当に難しい問題ですが、宮田さんは「医学部の教授」という立場で、周りの医師や学生からどんな声が上がっていますか?
    慶應大学医学部 宮田裕章 教授:
    やはり同僚の医療現場に立つプロフェッショナルたちは、本当に意識が高くて、患者のためであれば、労働もとにかく身を粉にして行うんですが、ただ彼らの健康を守らなければいけないですよね。
    私自身も外科と研究をしたことがありますが、「勤務状態が良い病院」というのは、患者のリスクなどいろいろな調整をしても治療成績が良かったです。つまり、良い労働環境というのは、医師だけではなく、患者にとっても必要である、と。
    ただ、日本は病院が非常に多く、資源が分散していることにより、労働条件が逼迫してしまう。これは早く解決していかなくてはいけない、ということですね。
    喜入友浩キャスター:
    医師の働き方改革に伴い、地域医療にも影響がおよびそうです。富山県にある高岡市民病院では、4月から医師不足により「産婦人科の分娩の休止」を余儀なくされました。
    厚労省が全国の7326医療機関を対象にした調査でも、457の施設が「働き方改革の実施に伴い、診療体制が縮小する見込み」と回答しています。
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